自分で治す!頻尿・尿もれ
頻尿・尿もれは、年を取るにつれて現れてくる症状です。女性は40代から増え始め、50代から急増します。男性も70代になると増加します。多くの場合、頻尿・尿もれの症状が現れても「年だからしかたがない」とあきらめてしまう人が少なくありません。
その一方で、日本人の寿命は年々延びています。厚生労働省によると、女性の平均寿命は87.26歳、男性が81.09歳(「平成29年簡易生命表」より)。つまり、人生のおよそ半分を頻尿・尿もれに悩まされている女性が少なくないことになります。
直接命にかかわる病気が原因で、頻尿・尿もれの症状が現れているケースはほとんどありません。しかし、頻尿・尿もれの最大の問題点は、生活の質(QOL=クオリティ・オブ・ライフ)を低下させてしまうことにあります。
泌尿器に関する症状については誰かに相談しにくいこともあり、ひとりで悩みを抱え込んでしまう人が少なくありません。尿もれで下着を汚すのが恥ずかしくて外出するのが怖くなった、頻繁にトイレに行くので一緒に出かける相手に迷惑をかける、臭いが相手に伝わらないか心配といった患者さんの声をよく聞きます。さらには、夫婦間での性生活に臆病になってしまう人もいます。
私はこれまで「LUNA骨盤底トータルサポートクリニック」でたくさんの患者さんを診てきましたが、患者さんのQOLまで含めて問題を解決すべく、2018年9月に、女性の悩みにトータルに応える「女性医療クリニックLUNAネクストステージ」を開設しました。私のクリニックは女性患者さん専門ですが、男性もあきらめずに泌尿器科で相談してほしいと思います。症状を軽減するためのさまざまなアドバイスがもらえるはずです。
この本では、頻尿・尿もれの原因となる病気から、自力ケアの方法、日常生活での注意ポイント、具体的な治療法までを解説しています。充実した人生を過ごすための一助となれば幸いです。
(自分で治す!頻尿・尿もれ はじめに より引用)
ー目次ー
序章
1 頻尿・尿もれの原因は?
2 骨盤底筋を鍛えよう
3 まだある!尿もれを改善するトレーニング法
4 尿もれを改善する暮らしのコツ
5 専門家に相談してみよう
付章 実例集 頻尿・尿もれの悩みをこうして改善!
著者名: 関口由紀 著
発売月:2018年12月
ISBN:978-4-8003-1597-7
判型、ページ数 174ページ
発行:株式会社洋泉社
販売終了